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それは、悲しい未来の物語。




セワシという少年のため、祖先である『野比のび太』 を更正させようと、未来からやってきた猫型ロボット――



ドラえもん



そう、思われていた。いままでは。



だが、長きに渡るTV放映と漫画と劇場版を伏線とした終末の物語がすべてを覆す――






原作 藤子・F・不二雄






なぜ、ドラえもんはタイムパトロールに捕まらないのか?



なぜ、ドラえもんは危険な道具の数々を平然と有しているのか?



それは……彼に、後援者がいるからだ。



彼がどんなに危険なことをしようと、どんなに危険なものを持っていようと、 隠匿してしまうほどの権力者がついているからだ。



ドラえもんが持つ『ひみつ道具』の数々は、その後援者によって用意されたものであったのだ。



そして、すべてを仕組んだのは、その者だったのだ――






監督 藤子・Ω・不二雄






タイム・パトロールの権力を握り、未来を改変させようと企む一人の野心家……



彼の策略のために、ドラえもんは、のび太の密かな才能を呼び起こそうとしていた――



そして、16歳になったのび太は、狂える科学者としての覚醒を果たす。






明かされる、真実――






科学の道に目覚めた少年の姿をその目に焼きつけたのち、ゆっくりと崩れ落ちる、ドラえもん。


「のび太くん。ぼくの役目はもう終わりだ……任務を、果たすことが、できた……」


号泣するのび太。だが、その表情は、やがて――深い深い狂気に彩られていく。


「……ぼくを科学者にすることで、いったい誰が得をするんだ……?

 まあ、いい。やってやろうじゃないか――ぼくの望むまま、すべてを操ってやろうじゃないか!







改変される、未来――






勉学に励む出来杉英才のもとに、一人の猫型ロボットが現れる。


「君は、確かドラミちゃん!? どうして、僕のところへ……?」


「お願い、力を貸して、出来杉さん! のび太さんを止めて!






狂い出す、歯車――






ドラミから受け取った麻酔銃を手にした出来杉は、黒マントで身を覆った野比のび太 を呆然と見つめる。


少年の足元には、家族の屍――


「の、野比くん! どうしてこんなことを――


「出来杉くんか……ククク、知っていたかい?

ぼくがどれだけ、君を妬んでいたのかを……







外道に堕ちた、少年――






恍惚とした顔で、マントの裏に縫いつけたスペアポケットを見せつける、のび太。


ドラえもんが遺した道具の数々!  これさえあれば、なんでもできるじゃないか……僕の発明も、はかどるというものだ」


「そんな! 君は間違っている!






激怒する、心友――






怒り狂い、のび太に掴みかかるジャイアン。


のび太ァ! てめぇ、許さねぇぞ!」


「うるさいな、ジャイアン…………死になよ。


空気砲から圧縮された空気の塊が放たれ、ジャイアンの胸部を破壊する――






愕然とする、富豪――






あらゆるミサイルもナパームも、裏山に雄々しくそびえるその城を揺るがすには至らない。


「そんな、馬鹿な……骨川家の 全財力を投入しても、あの風雲城にキズひとつつけられないなんて……!」






激突する、二人――






空気砲の余波を喰らい、吹き飛ぶ出来杉。


「……ぐあっ!


「くッふふふふ……脆い、脆いなぁ、出来杉くん…… しずかちゃんは頂いていくよ、我が計画の成就のためにね……」


「ま、待て……」






未来からの、使者――






気がつけば、ひっそりと静まり返った校内に、彼はいた。傍らに、厳つい男の影……


「……先生が、僕を運び出してくれたんですか?」


「わしはな、出来杉……未来から監視役に送り込まれた、タイムパトロール協会穏健派の特務部隊長なのだよ……」


「僕は……僕は、いったいどうすればいいんですか、先生……」


「圧力がかかっている。わしはともかく、他の仲間は動けない――

だが、君なら。 君ならば……!







挑み来る、刺客――






『げらッはァァァァァーッ!』


彼らも操られていたというのか――狂気の眼で、ザ・ドラえもんズが、出来杉たちの行く手を阻む。


天才的な攻撃の数々に苦戦しながらも……出来杉の眼が、ギッ、と鋭く野性的な色を帯びて燃え盛った。


そこを、どけ――……!

君たちの相手をしている暇はないんだ!







空気砲を手に、知恵と勇気と運を以って道を切り拓いていく――






侵入した『風雲ドラえもん城』内で、出来杉は空気砲を構えたまま、警戒を促す。


「先生、ドラミちゃん、気をつけるんだ……!


「誰に言っているのかね。野比を叱ってやるまでは、止まれはせんよ……






懊悩する、のび太――






「どうして? のび太さん、どうしてこんなことを――


出来杉と同じ問いかけを発する少女に、狂える科学者は何を見たものか、顔を大きく歪めた。


黙れ――――!! 君は、黙って我が実験の材料になっていればいいんだ!


ガードシステムに命じて少女を気絶させてから、科学者は、ふと寂しげな色をその目に宿した。


いいんだよね、ドラえもん……これで、これで――ぼくは、間違ってなんか、いないよね?」


ドラえもんは答えない。意識のない彼に、答えられるはずがない――






多大なる、犠牲――






警備システムに撃たれ、鮮血を吐きながら倒れ伏す男。からり、と、ジャンボ・ガンがこぼれ落ちた。


「先生っ……先生っ!


「出来……杉……、良いか……未来は、改変、でき――る……


先生ぇぇぇぇぇぇぇっ!






あまりにも辛い、戦闘――






襲い来る、二体のサイボーグ。その姿は、死した友人たちのそれに酷似していた。


デぇぇキぃぃスぅぅギぃぃぃぃぃぃッ!


「そんな……殺した剛田くんと骨川くんをサイボーグの素体にするなんて……許せない!






恐るべき、陰謀――






万を越す数のジャイアンを眼下に見下ろし、出来杉は口元を押さえる。


「これはッ……ジャイボーグ製造工場だって!?

……っ! あのサイボーグが、こんなに!? これだけあれば、 大合唱で国ひとつ滅ぼせる……!!







そして、ついに彼女までも――






オイルを撒き散らし、騒音を伴って砕けてゆくドラミの身体を、出来杉は受け止めることさえできなかった――


透明な雫が、ぱッと華々しく彼の瞳から零れ落ちる。


「あ…………あ…………


おぉぉぉおおおぉぉぉぉぉおぉおおおおッッッ!

のび太ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!



――そのとき、動かぬドラえもんの目から、なぜかひとしずくの冷却水が流れ落ちた――






監視の目を潜り抜け、ついに相対する二人――






出来杉の策略で、あらゆるガードシステムが打ち砕かれた、マッドサイエンティストの自室。


互いに空気砲を向け合った状態で、のび太は不敵に笑った。


「ふん……互いに、手札は空気砲一つ、か……

だがッ、出来杉ッ! 忘れてはいないか、ぼくが超一流のガンマンであることを!

はーッははははッ! 君に勝ち目はない!

しずかちゃんを用いて、ぼくは、全人類を超空間に引きこみ支配してくれよう!


「……………………」






絶望的な、死闘……いや――






彼は、言う。


「…………野比くん。ひとつだけ、言っておくよ。



君は僕を撃てない――――







出来杉に、勝ち目はあるのか!?



仲間たちは、いったいどうなってしまうのか!?



果たして、未来を変えることは出来るのか!?



藤子・F・不二雄先生の漫画を原作に、ついに生み出されたドラえもん最終章!










The End of DRAEMON


――未来を変える力――










「――――それが可能だから、
僕は『出来杉』なんだよ…………」









冗談です。


 Dry As Dust

 僕と君との間には