13th EXCHANGE.

『永劫熱砂を胸に抱く』




Preplay.


  GM   では、ワイルドアームズ13回目を始めます。
 前回のあらすじを覚えている人!
  ジェイン   はーい。
  フィル   《トライ・ユグドラシル》の1つ、東の塔を落とした。
 これから、フォトスフィア方面の西の塔を落としに行こうと、ロンバルディアで向かっているところですね。
  GM   あと、生き残ったバスカーの民が、フロンティアハリムという集落に身を寄せている、という話も出たね。
 ちなみにマップはこんなカンジです。
  フィル   まあそれはどうでもいい。
  ライム   どうでもいい言われた!(笑)
  ジェイン   今回はきっとバスカーの力が必要だよ。
 俺のカンがそう告げている。
  ブリゲッラ   バスカーはだいたい何かよくわからない情報をくれるもんですよ。
  ライム   あと、
『あ、ほら、守護獣に選ばれし者の杖アークセプター持ってけよ』トカ。
  ブリゲッラ  『あ、うん、もらうもらうー』
  フィル   軽ッ!



 『アリアンロッドでワイルドアームズ』、13回目ッ!


 星の守護獣、ガーディアンの加護を受けたジェイン一行は、星を蝕む災厄獣、ディザスターを討つ旅に出ています。
 どうやら、《ハーフ・ウィングス》を名乗り、全種族の融和を掲げる組織が、ガーディアンからディザスターを産み出している模様。
 すべてのガーディアンがディザスターに変われば、世界は破滅を免れません。《ハーフ・ウィングス》は、魔族の機械技術で星を維持するつもりのようですが……
 旅を続けるうちに、一行は、《ハンター・ヴァンガード》という、亜人狩りの集団と激突します。
 彼らは、<聖>のガーディアンのフリをした<魔>のディザスターの加護を受け、あらゆる異種族を根絶しようとしていました。
 拠点たる砂上戦艦ガラ・デ・レオンに乗り込み、首魁クラリスを説得せんとする一行。
 しかし、そこで現れた《ハーフ・ウィングス》の手先が、クラリスを射殺。
 それは、なぜか、一行のリーダーであるジェイン・ジャックそっくりの顔をした謎の男――
 疑念を抱えつつも、一行は、クラリスの死によって暴走したディザスターを破壊するため、結界内でガーディアンの力を撃ち込みました。
 結果、ガーディアンは一時の眠りに就き、一行はどこへともなく飛ばされ――
 気がつけば、吸血種族ノーブルレッドの住まう島へと辿り着いていたのでした。

 その後、一行は、人間以外が住む土地を転々とします。
 クラリスを失った《ハンター・ヴァンガード》の、異種族への特攻を防がねばならなかったからです。
 戦いのさなか、ディザスターとは、ガーディアンが守るべき人間に殺されることで発生する存在であること、魔族がディザスターを利用しようとしていたことなどが明らかになりました。
 そして、もともと、別の目的を持っていたブリゲッラとフィルは、それぞれノーブルレッドと魔族の命令を無視し、己の判断で、《ハーフ・ウィングス》の企みを阻止する決意を固めました。
 《ハンター・ヴァンガード》は解散し、魔族・ノーブルレッドは手出しを控えるようになり――ついに、地水火風以外のガーディアンが消滅し。
 狂い咲くレイラインを巡って、一行は、《ハーフ・ウィングス》との真正面からの激突に、ようやく、挑むことになったのでした。

 旅の始まりの地、ジョリー・ロジャーに戻った一行は、ARMが暴走していることを知り、ジェインが拾われた場所へ向かいます。
 そこでレイラインを操作していた男、ジェインと同じ顔を持つジャンは、自分たちが精神感応素材、ARMであることを明かします。
 《ハーフ・ウィングス》の目的は、あらゆる種族の精神をダウンロードし、新たな肉体にインストールすることで、種族の垣根を物理的に排除するというもの。
 ジャンを倒し、ジェインは彼らの素体となった女性、カラミティ・ジェーンの弟であったことを知ったのもつかの間、もたらされたのは巨大な2つの塔の出現。

 全種族の精神のダウンロードとインストールを行うために再建された古代の遺産、《トライ・ユグドラシル》――
 一行は、まず東に赴き、シェリルとクレアを撃破して、塔を破壊します。
 続いて向かうは西の塔。そこに待ち受けているのは、果たして――。



  ジェイン   あ、俺、ダンサーになって《エンカレッジ》とか取ったんだ。
 1シナリオ1回だけど、これで再行動ができる。
  ライム   なんでこのパーティ、行動回数増やしまくるの(笑)。
  GM   ある意味ワイルドアームズらしいと言えなくもない(笑)。



Master Scene.  『埋もれた過去に己を見るか』



 目の前に、機械があった。
 鉄板やネジ、コードといった部品がでたらめに組み合わされ、荒野にぽつりと置かれた、一個の機械の岩をなしている。
 ところどころ錆びつき、朽ち果て、もはや動く様子もないと見える。
 だが、蒼い鎧をまとった青年が現れるや、岩のあちこちに赤い光が灯った。
 なかでも、ひときわ大きな赤く丸い輝きが、まっすぐに青年を見据える。
 幼い少女を抱えた青年が、落ち着いた声で呼びかけた。
「すべてのヒトのために造られし、我らの祖たるモノよ」
 途端、赤い瞳が明滅を始める。
「すべてのヒトが、真に同じくなるために――。
 我らに力を、貸してくれ」
 機械の岩が、砕けて爆ぜた。
 巻き起こる粉塵の奥で、一対の赤い瞳が、射抜くような光を放つ。
 そして、かすれるほどに錆びついた電子音が、簡潔ないらえを放った。
『……是』
 と。



  ブリゲッラ   『ゼット』じゃないんだよね?(一同爆笑)
  GM   確かにゼットが出るとある意味いいカンジなんだけど!(笑)
  ライム   ある意味、ロアヴァージュとキャラがかぶる(笑)。
  GM   まあ、マスターシーンはこんなところで。
 君たちのオープニングに行こうか。



Opening.  『懐かしき風が吹く土地で』


  GM   さて、君たちは西の塔を目指して、竜機ロンバルディアを駆っている。
  フィル   途中にバスカーの里があるみたいですね。
  ジェイン   じゃあ、まずはそっちに行ってみるか。
  ライム   あ、いちおう寄ってくれるつもりはあったんですね。
  フィル   ええまあ。では、□ボタンを押してサーチしましょうか(笑)。
  GM  『いや、そうするまでもなさそうだぜ?』
 東西を隔てる山脈を越えると、そのふもとのあたりに、緑生い茂る森が広がっているのが見えてくる。
 その中央に、どうやら人の集落があるらしい。
  ジェイン   あれがバスカーの集落か?
  ブリゲッラ   しまった、ここはロンバルディアでは降りられない(笑)。
  GM  『なにぃ? 降りてやろうじゃーないかッ!』
 ばきばきばきばき。
  ジェイン   うわー、木々がー(笑)。
  フィル   なんて強引な自然破壊を(笑)。
  GM  『……てなことになりかねんから、俺は外で待とうか』(一同笑)
 というわけで、ロンバルディアが森の外で静止。
  ジェイン   あ、前みたいにパクられたらイヤだからな。ロアのコアを持っていくぜ。
  ブリゲッラ   で、帰ってくると、『ボディがない!』
  フィル   さすがにボディは持っていかれないでしょう(笑)。
  GM   では、森の中を歩いて、集落に出た。
 珍しいとさえ言える森の中で、木々を利用した家々を打ち立て、質素な生活を送っている人々がいる。
  ジェイン   ライムは里帰りしたんだから、ちゃんと挨拶してこなきゃ。
  ライム   知り合いっぽいのは?
  GM   特に見当たらないけど、君たちがやってくるのを見て、そのへんの村人たちが、『なんだなんだ?』と近づいてくるよ。
  ライム   えー……すいません、私、バスカーの者なんですけど。
 このあたりに、最近、バスカーが引っ越してきませんでしたか?
  GM  『へえ、あんたもバスカーの人なのかい』
  ライム   ええ。いちおう。ぎりぎり。(一同笑)
  GM  『なるほど、そうかい。こっちだこっち、ついてきなよ』
  ブリゲッラ   ぽくぽくとついていきましょう。
  GM   村人に案内されると、村の奥に、つい最近建築されたッぽい、藁ぶき屋根のテントが十数件ほど建っている。適当な作りで、とりあえず大人数を収容できる寝床を作りました、って感じ。
『さすがに、そうすぐに家はできないからねえ』
  ライム   確かにね。
  GM  『バスカーの皆さん、お知り合いが来ましたよー』
 村人が呼びかけると、『お?』と村長が現れる。
『おお、ライムではないか! 無事であったか!』
  ライム   いや、それはこっちのセリフです。村を焼かれたと聞きましたが。
  GM  『うむ。ディザスターの荒廃の力で、住めんほどにずたぼろにされてしもうたわ。
 殺す価値もない、と打ち捨てられた我らは、安住の地を探して、今はこのフロンティアハリムに厄介になっておる』
  ライム   そうですか。とりあえず、ガーディアンの力は手に入れました。
  GM  『ほうほう』
 ほかの3人の方を向く村長。
『あなたがたが、守護貴兵となってくださったのですな。ありがたいことです』
  ジェイン   まあ、だいぶ潰されちまったんだがな、ガーディアンも。
  GM  『そのようですな……。レイラインがずいぶんと変調しておる』
  フィル   ええ。もはやこの世の終わりかと。
  ライム   なんで他人ごとなんですか、フィルさん(笑)。
  GM  『星の力に敏感なバスカーの者にも、体内のレイラインを崩してしまった病人がおる。
 その数、二十余名……。このままでは、遠からず死に至ってしまうじゃろう。
 あと1週間も保つかどうか……』
  一同   ……。
  ジェイン   ……ガーディアンを復活させるには、どうしたらいいんだ?
 今まで全部ディザスターにされてきたが、復活の方法がいまいちわからん。
  GM  『すべてのディザスターが消え、ガーディアンが星に還れば、いずれ復活するでしょう。
 しかし、まちがいなくその前に、彼らは死んでしまうでしょうな……』
 沈痛な面持ちで、テントの奥の病人たちを見つめる。
  ライム   なんとか、ガーディアンの力を分け与えられませんかね?
  GM  『アテがあるにはあるのだが……』
  フィル   <命>のガーディアンとか?
  ジェイン    いや、<命>の守護獣ガーディアンオードリュークは、確か災厄獣ディザスターに反転しちまってるはずだ。
  ライム   で、ファルガイアの地下深くにブッ刺さってるんでしたね。
  GM  『彼らの病気は、ガーディアンそのものよりも、変調したレイラインにあてられたせいじゃ。
 北の《黄昏砂漠》を抜けた先に、ゼノムという山がある……』
  フィル   霊峰ゼノム……。
  ジェイン   そういや、かなり前に、ちらっと出てきたよな。
 確か、ノーブルレッドに占拠されたアイリントンに行くか、ゼノム山に行くかって話で。
  GM   そうそう。そのときは、ゼノム山にはガーディアンの目撃情報がある、って話だった。
  フィル   では、ゼノム山に行けばガーディアンが……。
  ジェイン   でも、地水火風以外のガーディアンは、もう反転してるんだろ。ゼノム山のガーディアンも、そうなんじゃないのか?
  ライム   確かに……。
  GM  『とはいえ、ゼノム山は、それそのものが霊峰。すなわち、レイポイントなのじゃ。
 特に荒廃著しい砂漠の中にあって、自然を保つことのできる霊峰――その頂きに咲くとされる、仙草アルニムさえあれば、彼らのレイラインを回復させることもできるじゃろう』
  フィル   いや、むしろゼノム山に住めばいいんじゃないですか?
  GM  『うむ、我々も当初はその予定でこの地を目指したのだが……』
  フィル   モンスターが多くてたどり着けず、みたいな?
  GM  『ただのモンスターではないのじゃ。
 ある凶悪な魔獣が棲みついておってな……特に人間の肉を好み、砂漠を渡ろうとするものを見つけては、即座に食いつくしてしまう』
  ジェイン   おいおい、物騒な話だな。
  GM  『さらに、砂が周囲にある限り、その傷が癒えていくという……。
 この村では、《パイドラス・ブランカスの怪物》という名で知られておる。
 人に交じろうとして拒絶され、絶望した者が怪物になった……のだと』
  ジェイン   なるほど……。
 しかしな、人の命がかかってる限り、どんな奴が相手であろうと、仙草アルニムは取りに行かせてもらおうか。
  GM  『しかし、どれだけ傷つけても、砂を吸収して傷を癒してしまう……。
 砂漠を戦場とする限り、奴にかなうことはないのじゃ。
 ひとつだけ、手段があるにはあるのじゃが……』
  フィル   ひとつだけ?
  GM  『うむ。《パイドラス・ブランカスの怪物》は昔から《黄昏砂漠》に棲息しておった。
 にも関わらず、フロンティアハリムの者が、仙草アルニムを持ち帰ったことが、幾度もあるのじゃ。
 それは、霊峰ゼノムで採取できる、特別な薬草から調合した薬があったからにほかならぬ。
 その薬のにおいを、《パイドラス・ブランカスの怪物》は非常に嫌い、近づいてこないのじゃ』
  ジェイン   仙薬アルニムとは別の薬草なのか。
  GM  『しかし、荒廃の影響で薬草が枯れ果ててしまい、その薬液も、今は村に1人分しか残されておらぬ』
  ライム   役に立たない情報だ。
  フィル   ということは、ゼノム山に行けるのは、たった1人……(ちろーり)
  ブリゲッラ   たった1人……(ちろーり)
  フィル   なるほど……。
  ライム   言うと思いました。(一同笑)
 まあ、確かに、仙草アルニムを見分けられるのは私くらいでしょうしね。
  ブリゲッラ   ええ。私なんてドット絵でしか見たことありません。(一同笑)
  GM  『とはいえ、まだ問題があってな。
 仙草アルニムは鮮度が命。摘んですぐに調合し、病人に服用させねばならん。
 せめて、病人をふもとくらいまでは連れて行っておかねばならんじゃろう』
  ジェイン   それはたぶんロアで可能だよな?
  GM  『いや、あまり良くねえな』
  ジェイン   どういうことだ?
  GM  『前にも言ったが、俺はレイラインに乗って飛んでるんだ。
 そんなところに、レイラインに変調をきたした病人を乗せたら……』
  ライム   ますます病状が悪化するかもしれない……。
 レイラインを使わない飛行手段なりなんなりが必要になるわけか。
  ジェイン   こういう場合、頼れるのは……。
 (とんとん、とマップ上の《フォトスフィア》を指で叩いて)  ここじゃないの〜?
  フィル   確かに魔族にはいろいろとブースターが……(笑)。
  GM   あまり刺激を与えちゃよくないんだけどね。
 ブースターで運ぶと、ちょっとまずいかもしれん(笑)。
『我々もなんとかしたいとは思っているのですが……』
 と、いつの間にか現れたフロンティアハリムの村長が、瓶詰の薬液を取り出してくる。
『いかんせん、1人分しかないもので……』
  ジェイン   これを複製できないのか?
  GM  『ポーションの複製など、どうやればいいのか……』
  ジェイン   ノーブルレッドか魔族なら、そういう技術もあるんじゃないか?
  ブリゲッラ   ノーブルアイランドはちょっと遠いですね。
  フィル   《フォトスフィア》にそういう技術があるかどうかは、ちょっとわからないですね。
  ライム   アリアンロッド的には、ポーションの扱いならアルケミストなんだけど……。
  ジェイン   ふむ。まとめると――
  ブリゲッラ   ……そのポーションを、ライムがフェイト使って拡大すればいいんじゃないですか?
  ジェイン   あ! なるほどな。
  ライム   ええ、そんな気はしてたんですけど……。
 だから、別の手段がないかと探していたんですけど(笑)。
  フィル   そういえば、なぜ怪物は、そのポーションを嫌がるんでしょうね?
  GM  『さあ、それは我々にも……よくわからないですな』
  ジェイン   ま、そういうもんなんだろ。
 じゃあ、ライムのフォースアビリティでポーションを拡大で決まりだな。
  ライム   そうですね。「対象:シーン(選択)」にポーションの効果を与えるから、病人が何人いたって問題ないですし。
  GM  『あ、じゃったらバスカーの民全員にかけてもらっていいかの?』
  ジェイン   村長、口調軽ッ!!(一同爆笑)
  GM   バスカー、ふもとで暮らしたいんで(笑)。
  ジェイン   じゃあ、バスカー全員にかけていこうか(笑)。
  GM   じゃあ、ぞろぞろとバスカーの民120人が集合です。
  ライム   しょーがないので、ポーションを手に持って《エクステンション》。
  GM   ライムがポーションをかざすと、ガーディアンの力が敷衍して、ポーションの効力を場の全員にもたらしていく!
  ライム   ポーションから液体があふれていく。どばどばどばどば。
  GM   粒子がね! 光の粒子が広がる感じでねッ!(一同笑)
  フィル   よし、効果が切れないうちにとっとと砂漠を!
  GM  『あ、ひとつ』
 と、フロンティアハリムの村長さん。
『このポーションは、確かに《パイドラス・ブランカスの怪物》が嫌がるにおいを発揮します。
 しかし、あくまで嫌がるだけのこと。
 もし、縄張りである砂漠を荒らすような派手な行いをすると、怒り心頭に達するあまり、においも無視して襲いかかってくるかもしれませんので、お気をつけください』
  ジェイン   戦闘は禁止か。
  フィル   では、気をつけることにします。
  GM   じゃあ、ここでオープニングを切ろう。



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 続くッ!